EsIdea -仕事について考える-

仕事や心理について

ビジネスモデルで仕事を選ぶとどうなるか

ビジネスモデルで会社を選んでみた

何回かの転職を重ねて、私は会社のビジネスモデルが仕事環境と関連しているのではないかという仮説をたてた。つまり、低コストで儲かっている会社なら、職場環境が良いのではないかということだ。

早速、求人情報に載っている会社のビジネスモデルを調べて、収益率の良さそうな会社に絞って就職活動を続け、就職が決まった。

そして、意気揚々と職場へ向かったのだった。

儲かってるから良いとは限らない

結論から言うとビジネスモデルが優れていて、収益性が高いからといって良い会社に当たるとは限らなかった。私の会社の引きが恐ろしく悪いのかもしれないが、とにかく私はハズレを引いた。

以下にハズレ会社の特徴をあげる

  • 優れたビジネスモデルがぬるま湯を形成
  • 上層部による収益を吸い上げ
  • 雑なマネジメントによる疑心暗鬼

優れたビジネスモデルがぬるま湯を形成

 私の入った会社は本当にビジネスモデルが優れていた。業界シェア7割を占め、粗利率も高く、コストも低かった。30年以上も続いている会社であった。

そして、その優れたビジネスモデルが「特段努力しなくても儲かる」状況を作った。

通常であればその安定した資金を使って規模を拡大していくはずであるが、創業期から安定期にかけて人材に力を入れなかったことが原因で、拡大を試しては屋台骨から崩れるというようなことを繰り返していた。

具体的に言うと新規事業などを企画し、人材を投入しては失敗しリストラを繰り返していた。優秀な社員は去り続け、保守的で責任と仕事から逃げるのがうまい社員が溜まっていく環境が形成されていった。

上層部による収益を吸い上げ

そこでは、収益性が高いのにもかかわらず、現場への資金投入は少なかった。フリーズを繰り返すパソコンの買い替えにも苦労したほどである。収益を計算してみると十分な余剰金があるにもかかわらず(なぜか収益状況に関してはオープンであった)そのお金はどこに消えていくのかとても不思議なほど、現場にはお金が回っておらず、大したボーナスも出なかった。

私はWEBとIT管理的なことをしていたので、予算の増額が望めない環境で、前職者の無駄な予算を極限まで削り、新しいパソコンを用意した。新しい事業をすすめるにあたっても何度もプレゼンを行って、やっと少額スタートになるような有様だ。

純利益の分配を計算してみると、やはりというか役員の報酬が大半を占めているという結果になった。もちろん経営サイドが利潤を多く取るのは当たり前なのだが、利益の回収を重視して再投資をしないのであれば大きな成長や新事業のスタートも見込めないだろう。

雑なマネジメントによる疑心暗鬼

その役員が現場に顔を出すことは少なかった。社長がいないに等しく、現場はマネジメントされているのかされていないのかわからないほど混沌としていた。主権を巡って水面下で争いごとが絶えなかった。

そして業績が傾くとリストラを繰り返すために、優秀な社員は失望して別の会社へ行き、残った社員は押し付けやすい人間に責任を押し付けるといった酷い有様であった。

そういったことを繰り返したがために、社員は責任を負わないようにすることを目的とした仕事のやり方をしていた。

ビジネスモデルも大事だが、人事や社長のほうがさらに大事

ビジネスモデルはたしかに大事である。ビジネスモデルの弱い会社は最終的に淘汰されるからだ。その上で更に大事なものがある。「人事」と「社長」である。

組織とは人だ。ビジネスモデルの良くない会社であっても、人材さえよければいくらでも挽回できるだろう。(そんな会社に良い人材がくるかどうかはさておき)そして同じくらい大事なのは社長だ。

社員をカラダの骨や筋肉とするなら、人事や社長は脳である。いくら優れた体があっても、使い方を熟知し、実際に使えなくては意味がない。脳が体を酷使すれば、体は疲弊するし、ひどい場合は二度と使えなくなるかもしれない。

生き物の体と違って、組織は付け替えが容易であるが、似ている部分があるとすれば、ちゃんと体にあったものでなければ拒絶反応が起こるということだろう。人事は拒絶反応が起こらないように組織にあった人を選ばなくていけない。

面接では分からない組織の闇

ビジネスモデルはいくらか判断可能であるが、人事と社長に関しては、判断が難しい。働いてみなくてはわからないことのほうが多いだろう。

離職率などが高い会社は要注意であるが、低い会社だからといって良い会社とは限らないし、社員研修に力を入れていますと言う会社でも、口先だけということがザラにある。一番よいのは社員に直接会社の感想を聞いて、本音を引き出すことだがかなり難しいと言えるだろう。

上場企業でさえ、ブラック企業が蔓延するなか、幸せに仕事のできる組織というのはごく僅かなのかもしれない。